電磁力
この単元では、電気エネルギーを運動エネルギーに変換する際の規則性について説明しています。
電磁力
電磁力というのは電気によって生み出される力のことです。電気で動くものはほぼこの電磁力を利用して動いています。
例えば、扇風機やCDレコーダーなどの電動機(モーター)を使ったものなどがあります。
電磁力は、磁界が発生している場所で、磁界の向きに垂直な方向に電流を流すことで磁界にも電流にも垂直な方向に電磁力がはたらきます。
このときの磁界と電流の方向によって決まる電磁力の方向を示す法則をフレミングの左手の法則と呼び、下図のように表されます。(力は電磁力のことです。)
中指が電流の向き、人差し指が磁界の向き、親指が電磁力の向き。となっています。
中指から順番に頭文字をとって「電・磁・力」と覚えましょう。
※指の方向はこの図の通りに固定して、手首や腕を使って電流と磁界の方向を定めることで電磁力の向きが分かります。
例えば下図のように机の上に、磁石を置き磁界を発生させ、そこに導体を置き、電流を流します。(この図は机を真上から見た図です)
するとフレミングの左手の法則から下図のように真下向きに電磁力が発生します。
この図でフレミングの左手の法則を使うと、(中指が奥、人差し指が右、親指が下を向きます。)
このときの電磁力の大きさF[N]は流れる電流に比例し、磁束密度に比例し、磁界を垂直に横切る導体の長さに比例するので、以下の公式が成立します。
B:磁束密度[T]
I:流れる電流[A]
l:導体の長さ[m]
lsinθが導体が磁界を垂直に横切る長さを示しています。どうしてsinθなのかが分からない人は、下図を参照してください。
この単元で学ぶ公式は、先ほどの電磁力の公式一つだけですが、この後の単元「コイル」で学ぶ磁界の強さと組み合わせることが多いので、気を付けてください。その辺りの公式の組み合わせは「コイル」の単元で例題を挙げるのでそれまで覚えておいてくださいね笑
また、フレミングの左手の法則は中学理科で学習する内容です。より詳しく理解したい方はこちらの記事でも説明していますのでよければご覧になってください。