【合格体験記】電験2種合格への道のり
【合格体験記】電験2種合格への道のり
この記事では、僕が電験2種を取得するまでに至った道のりをまとめることで、「電験2種を取得しようかな?」とか「どれくらい勉強したらとれるかな?」とか「どんな流れで勉強したらいいのかな?」という風に
電験2種に対して不安を感じている方への支えにしたいなーと思い作成しています。
よければご参考にしていただければと思います。
僕の資格の経歴
2016年10月:電験3種→合格
2017年09月:エネルギー管理士→合格
2017年10月:電験2種→理論・機械の科目合格(電力・法規の不合格)
2018年01月:第二種冷凍機械責任者→合格
2018年08月:第二種電気工事士→合格
2018年10月:電験2種→電力・法規の科目合格
2019年02月:電験2種→合格!!!
こんな感じで電験2種と並行してエネルギー管理士や冷凍機械責任者や電気工事士の勉強もしていました。
僕の勉強スケジュール
【1次試験合格まで】
↓に僕のスケジュールを載せておきます。一応注意してほしいのですが、毎日勉強していたわけではありません。基本的に勉強は平日に集中して行い、休日は休んでいました。そうじゃないと体壊しちゃうので・・・笑
一年目は理論の対策しかやっていませんでした。ネット上では”理論だけやっとけば他は何もしなくても通る”みたいな雰囲気があったのでそうしたのですが、結果的に「理論・機械」の合格で、「電力・法規」を落としてしまい見通しが甘かったです。
なので、それ以降は2次試験の勉強もしながら、電力と法規も勉強するといった感じで幅広い勉強を心がけていました。
特にここでの電力の勉強は2次試験の論述の勉強にもかなり効いていたのではないかと思います。2冊の参考書を用意しましたが、それだけ得られるものも大きかったように思います。
また、2次試験の参考書(完全攻略)をこのタイミングで1周終わらせていたので1次合格の手ごたえを掴んでから2次対策の勉強がスムーズに進んだのもかなりよかったと思います。
時間的には、1次合格までに600時間は勉強していたのではないでしょうか。
【1次試験合格後】
「1次試験合格後は一発で2次試験を合格してやろう!」という強い意志があったので、1次試験後はほぼ毎日のように一日あたり4時間は勉強していたかと思います。なのでざっと320時間くらい勉強していますね。勉強しすぎて、頭がおかしくなったツイートをしてたこともありました。フォロワーの皆様ごめんなさい(´・ω・`)
とりあえず、計算対策を重要視していたのでそれだけで2次試験に臨もうと思っていましたが、論述問題が増えている傾向にビビッて論述問題の対策も途中から取り入れました。結果的にはH30年度は論述問題が簡単な問題になったので、ここでの勉強はかなり良かったと思います。
以上の事より、これから2次試験を受ける方に個人的に思う重要ポイントをアドバイスするなら以下の点を挙げます。
・1次試験の電力科目の勉強でしっかり頑張っておく。(2次論述でかなり楽になる。)
・解答用紙を使った模擬試験を最低1回は経験しておく。(時間も当然計って)
・電卓を自由自在に扱えるようにしておく。
・論述対策は広く浅く。計算対策は広く深く。
他にも単元ごとのアドバイスなど挙げ出したらキリがありませんのでそういうアドバイスはまた別のところでまとめます。
使用した参考書
僕は↓の12冊の本を使用しました。ざっと計算しましたが、合計で37,340円かかっています(゚Д゚;)
めっちゃいっぱいありますが全部説明します笑
先に個人的な総合評価だけつけておくと・・・
参考書 | 評価 | 用途 |
①完全マスター電験二種(理論・電力) | ★★★ | 一次用 |
②電験2種数学入門帖 | ★★★★★ | 一次用 |
③徹底マスター(電力・法規) | ★★★★ | 一次用 |
④これだけシリーズ(電力管理・機械制御) | ★★★ | 二次用 |
⑤電験2種完全攻略 | ★★★★★ | 二次用 |
⑥キーワードで覚える電験2種(二次論説問題) | ★★★★★ | 二次用 |
⑦電験第二種二次試験予想問題集 | ★ | 二次用 |
⑧電気計算2018年(11月号・12月号) | ★★★ | 二次用 |
こんな感じになります。
【一次対策向け】
①完全マスター電験二種(理論・電力)
理論の方はエネルギー管理士試験後の1ヶ月という短い期間で僕を理論合格へ導いてくれた本です。
ただ、ラプラス変換や微積に関する知識に不安があった為、後述の②電験2種数学入門帖と併用して使っていました。
電力の方は2次試験の計算問題も組み込まれていて、一次合格後でも活躍してくれました。
しかし、その弊害で1次のみの勉強として使う場合少し使いにくい印象がありました。
②電験2種数学入門帖
電験2種で使う数学の全てがここに載っているかと思います。微積・三角関数・複素数・ラプラス変換・微分方程式などなど何でも載っています。
上記の数学単元が一通り理解しているなら買わなくて大丈夫かと思います。
③徹底マスター(電力・法規)
最近出た本で物凄く読みやすいです!!演習問題が実際の試験問題に合わせて15択形式になっている事などすごく好印象です。2018年度の1次試験の電力では太陽光発電の部分がドンピシャで出題されていて驚きました。
法規の方は、、、正直この本からほとんど出題されていない印象を受けたので微妙な感じがしています笑
【二次対策向け】
④これだけシリーズ(電力管理・機械制御)
いきなり、二次試験の過去問を解くのは無謀な感じがして、まずは基本を勉強しよう!ということで買った本がこの2冊です。僕はそれぞれの本で演習問題も含めて1周しました。
確かにこの2冊で基本を学べますが、とてもこの本だけでは2次突破は厳しいと感じます。
⑤電験2種完全攻略
大変参考になりました。僕の電験2種の勉強で一番役立った本です。多分この本の計算部分を完璧に仕上げて⑥のキーワードで覚える2次論述を軽く勉強すれば電験2種の二次試験を突破できるのでは・・・?と思います。僕は試験までにこの本を2周しましたが、最低2周は解いた方がいい印象を受けました。ちなみに論述問題は全部すっ飛ばしましたw
(また、この本には180問の問題があって、そのうち約130問ほどが計算問題だったと記憶しています。)
この本の大きな特徴は、平成7~24年までの2次試験の過去問を単元別にまとめていることです。そのことより、
①単元別にまとまっていることで、非常に勉強効率が高い
②最近ほとんど出題されない昭和の鬼畜問題が省かれていて無駄な時間を使わなくて済む
③平成25年~平成29年までの過去問を直前の模擬試験として使用できる。
この3つの恩恵が受けられます。とくに3つ目の恩恵は絶大。
もうね・・・マジで最強の本ですよ笑
⑥キーワードで覚える電験2種(二次論説問題)
⑤の完全攻略の計算だけで勝負しようと思っていましたが、論述問題の増加傾向を感じ取ったので、試験1ヶ月前からこれを購入して試験までに3周ほど読みました。(機械制御の論述はすっ飛ばしました)
結果的にはこの選択が良くて、本番の試験では論述問題2問を選択し、ほぼ正解の解答までもっていけました。
電力管理で70問の記述問題がありましたが、僕がきっちり論述できるレベルまでもっていけた問題は40問ほどです。それだけ専門性が高く難しい論述問題があるということです。
これだけでは不安だったので、論述対策には①や③の完全マスターと徹底マスターの併用もしていました。
⑦電験第二種二次試験予想問題集
直近5年分の過去問の模擬試験が終わった後(試験2週間前あたり)に購入した本です。
発行日が平成17年・・・と、古かったので嫌な予感はしてたのですが、やはり現代の傾向に合わせた問題が出題されていなく、且つ、問題が低品質であったので5年分の予想問題がありましたが、2年分ほど解きましたが、現代の問題を解いていた感覚が抜けていきそうで解くのをやめました。
唯一買って後悔した本です笑
⑧電気計算2018年(11月号・12月号)
⑦と同時に購入しました。
11月号は、2次試験の直前模擬問題があったので、いい肩慣らしになると思って購入しました。あと、機械制御で出題されるかどうか怪しい現代制御の問題もここに書かれていて、それが気になったこともあり購入しました。(結果的には出題されませんでした。)
12月号は「電験2種の第1回実力UPゼミ」みたいなコラムで水力発電についてのまとめがありました。今年は水力発電が出題されそうなことが傾向からある程度分かっていたので、その勉強として購入しました。(結果的に出題されましたが、⑤の完全攻略をしっかり解いていれば問題ない感じでした。)
Q&A
Q1.電験二種取得前にエネルギー管理士を取得するべきか?
→取得しなくても大丈夫だと思います。が、取得することでベクトルオペレータやラプラス変換や三相不平衡回路の知識が養われ、1次の理論や2次の機械制御が少し楽になるかと思います。
Q2.何時間くらい勉強時間が必要?
→電験3種取得後、微積分の知識があれば約600~800時間くらいあればいいかと思います。
微積分の知識が無ければ、ここに100時間加えて約700~900時間くらいあればいいかと思います。
Q3.一次試験は”理論”だけ勉強しておけばいいって聞いたんだけど・・・
→確かに電験3種でしっかりと電力・機械・法規を勉強した方なら“理論”の勉強だけで一次突破はできると思いますが、二次試験の事を考えると“電力”の勉強もしておいた方が後々の二次試験の論述できいてくると思います。
また、過去問を解いた感触で「あ、このレベルはちょっとやばそう・・・」って感じたなら、その科目の参考書を一冊買って勉強した方がいいかと思います。
Q4.一次試験の理論って何が難しいの?
→電磁気単元における微積分の計算や、過渡現象の解析に使用する1階線形微分方程式やラプラス変換など、電験3種に比べて数学的な難しさが表れてくるところに難しさを感じる人が多いようです。
微積分が分からない場合は電気書院出版の“電験2種数学入門帖”で勉強するといいかと思います。
Q5.2次試験は計算特化で勉強するべき?
→計算が非常に重要であると個人的に思いますが保険をかけておく意味で論述も一通り目を通しておくべきです。ただし、完全に覚えようとしたら時間が全く足りないのであくまでも目を通すだけ。
大体、計算:論述=8:2くらいの割合でOKだと思います。